入局者の

入局者の声

服部 敬寛

放射線治療医の魅力は他の先生が十分に伝えてくれていると思いますので、私は放射線治療専攻医の2年目に帯広厚生病院で研修して参りましたのでその内容をお伝えします。

帯広厚生病院は札幌からJRで約三時間、病床数が651床の十勝管内最大の病院で、2018年に新病院になりとても綺麗です。すべての診療科があり、様々ながんに対する放射線治療の相談が来ます。医師は二人体制ですが、放射線治療の件数は2022年度で全道4番目と多いです。帯広の研修では新患・治療中患者・フォロー患者等すべての外来診察を任され、治療前から治療後まで、様々な患者の状態や治療経過を診て学ぶことができます。最新の放射線治療装置が導入されており、動態追跡照射や強度放射線治療も行われています。

照射件数は多いですが、業務が効率化されており残業することは基本的に無く、アフター5も充実させることができます。放射線診断科の先生も同じ部屋におり相談しやすく、専門医に取得に必要なCT・MRI等の読影レポートの作成に関しても困ることはありません。月に一回程度の当直はありますが、放射線治療科の病棟を持たないため緊急の呼び出しが無く、休日には広大な帯広周辺の観光やおいしい食べ物も楽しめますし、週末は札幌で過ごすこともできます。

十勝管内に放射線治療を行っている病院が少ないので他院からも多くの放射線治療の依頼があり、根治的な治療から緩和治療まで幅広くがん治療に携わり、地域の医療に貢献しているということを日々実感することができました。私も最初は札幌から離れるのを不安に思っていましたが、実際に勤務してみると働きやすくとても充実していましたので、当科に入局した際には是非帯広で研修してみてください。(2023年8月)

 

髙橋 周平

放射線治療医として4年目(執筆時点)になります。せっかくこのページにたどり着いていただきましたので、溢れ出るほどある放射線治療科の魅力のうち少しでも伝えられればと思います。

放射線治療ってマイナーだし、ほとんど国試に出ないし…と感じている学生や研修医は多いのではないでしょうか?かくいう私も実際に働くまでは地下でひたすらパソコン作業をしているイメージがありましたが、実際の放射線治療医の役割は疾患臓器の枠組みを超えて根治的治療から緩和医療まであらゆるステージで患者さんを診て、一人一人に寄り添った治療を提供するoncologistであるというのが本質だと自負しており、非常に手応えのある仕事です。また治療効果を高めつつ副作用を少なくするために生物学・物理学などの知識も日常診療で活用しておりますので、自然科学の領域に興味がある人にも向いていると思います。(私の志望理由も物理学や数学が大好きなことでした!)

話題は変わりますが、みなさんが気になる働き方事情についてです。粒子線治療といった先進的治療の保険適応拡大などにより日々需要が高まっている放射線治療であり決して少ない業務ではありませんが、幸いその多くは日中に集中しております。時間外業務も日によってありますが、例えば治療計画はある程度自由な時間に行うこともできるため、プライベートの時間は調整・確保しやすいと思います。自分の場合は健康やメンタルの向上も兼ねてテニスやフィットネスを週1日以上行えるように心がけており、実際に実行に移すことができております。このようにオン/オフのある仕事・スケジュールの自由度というのは私達の働き方の魅力と考えております。

oncologistを目指したい、自然科学の知識を医療に活かしたい、何となく話を聞きたい…など理由は何でも構いません。ライフワークバランスを取りつつも臨床への意欲と知的好奇心に応えることができる教室です。少しでも興味があれば、気軽にお声をかけてください。皆様の見学を心よりお待ちしております。
(2023年2月)

 

藤田 祥博

初めまして。放射線治療科の藤田祥博と申します。放射線治療医として4年目になります。ここでは私は治療医になったきっかけなどを書いていきます。

まずきっかけですが、「ビームで治療する」という未来的な響きでした。そこから気になり始め、学生実習で治療計画の面白さに気付き、初期研修医で他科を回っている時に放射線治療の重要性に気付き、なり手が少なく引く手数多と気付き、放射線治療医の道を選びました。

放射線治療医はがん治療の最前線に立っています。放射線治療科も、この患者の問題点は…放射線治療の適応や回数は…予後は…など普通にがん診療をやっています。がん診療は奥深く、生物学的な成り立ち、治療効果や予後の違い、副作用や併存疾患、経済状況や家族のサポートや家族のケアといった社会的背景など様々なことを考慮します。医者一人で対応することは基本的に不可能で、様々な種類の専門家同士で話し合い方針や対応していきます。そのため非常にシステマティックですし、いろんな分野の話が聞けたり相談できます。そこががん診療の私の好きなところです。

放射線治療に限って言うと全身のがんを扱うため全身が広く浅く診れて、ほぼすべての診療科と関わるので他科と簡単に相談しやすく、根治も緩和もできることが良いところだなと思います。

またがん治療の技術の発展は異様なスピードです。毎年のように新しい薬や新規技術の報告が出ています。放射線治療の分野も医学的、生物学的、物理的、数学・情報的、経済的に多彩な分野で新しい発見や報告がどんどんされて刺激的です。きっと飽きることはないでしょう。私は生物学的なことに興味があり、大学院でX線と陽子線との違い、電場制御や細胞小器官の移動などと放射線治療抵抗性について色々と調べたいと考えています。

がん診療とくに放射線治療は面白いことが多いです。少しでも興味を持った方は、ぜひ見学に来てみて下さい。(2023年2月)

 

宮﨑 智彦

私は2019年に北大放射線治療科に入局し、この原稿を記載している時点で現在放射線治療医(放射線腫瘍医)として4年目になりますが、この4年間に放射線治療医として診療に関わる中で実感したことの一つに放射線治療の知名度の低さがあります。実際、医学部時代の同期と会った時に放射線治療医をやっていると言うと、IVRやってるんだっけ?と返されることは結構な頻度であります。放射線治療は、手術・薬物療法に並ぶがん診療の3本柱ですが、医学部の学生さんや初期研修の先生方にとっては、放射線治療よりはCVカテーテルや血管内治療の方が身近であり、IVRの方を思い浮かべてしまうのは仕方のないことだと思います。正直な所私自身、初期研修医2年目の夏頃までは内科を志望しており、放射線治療医についてほとんど知識はありませんでした。たまたま、内科をローテート中に担当していた患者さんが放射線治療を受けることになり、そこで初めて放射線治療に興味を持ち、気づけば放射線治療を専門にしていたという偶然とも言えるような経緯ではありますが、今では放射線治療医として充実した毎日を送っています。もちろん、この記事を読んでくれた方が放射線治療に興味を持ってくれればこの上ないことですが、放射線治療医の存在について以前よりも知ってもらうだけでも嬉しいです。

アメリカでは放射線治療は人気のある診療科で、毎年レジデントの枠を大きく超えて志望する若い医師がいるそうです。実際に需要の面から見ても、日本ではがん患者の中で放射線治療を受けた患者の割合は30%未満と言われていますが、一方で欧米では60%にもなるそうです。需要と供給がマッチしている状況とも言えます。そんな、放射線治療を受けるがん患者の割合が少ないとされる日本でも年間20万人以上の患者が放射線治療を受け、毎年1万人ペースで増加している状況です。しかし、今年度に新たに放射線治療専門医の資格を取得したのは61名と需要に対して供給が追い付いていない状況です。こうした状況では、放射線治療が必要な患者さん全てに治療を提供することは難しくなる一方であり、放射線治療医の一人として憂うべき事態です。

さて、暗い話ばっかりになってしまいましたが、放射線治療は本当にがん患者さんにとって様々なメリットを提供できる治療ですし、日々の診療で楽しさややりがいを感じる機会も多々あります。日本のがん診療をより良くするために、放射線治療を志望する先生が一人でも多く出てくることを願ってやみません。もし少しでも放射線治療に興味を持って頂いたなら、是非教室見学に来て下さい。北大放射線治療科一同お待ちしています。(2023年1月)

 

大塚 愛美

放射線治療医は、全身のがんを診断・治療しています。小児から高齢者まで、また緩和治療から根治治療まで、幅広いがん治療に携わっています。各診療科とキャンサーボードで相談しながら、患者さんにとって最適な治療を提供しています。また各分野の治療法は日々更新され、勉強が必要です(頑張ります)。放射線治療計画は上級医と相談しながら時間をかけて作成できるので、若手にもチャンスが多いです。

私は現在大学院に在籍しており、2年次に海外学会で発表し、3年次に論文が無事publishされました。当科では基礎研究や臨床研究などを幅広く行なっています。

教授を筆頭に当科ではワークライフバランスも大事にしています。私は現在、子育てをしています。治療計画は自分のペースで進められ、時間の融通が利きやすいので、子育てと両立しやすいです。妊娠・出産・育児に理解のある医師が多く、働きやすいと思います。乳がんや子宮頸がんなどの症例も多く、女性医師の活躍が期待されています。

興味のある方は医局(ro-inquiry(at)ml.hokudai.ac.jp)まで気軽にご連絡ください。『教授に会いたい!若手に会いたい。女医に会いたい。ケーキが食べたい。』等のリクエストをお待ちしています。学生実習や初期研修などで是非見学に来てください。一緒に働ける日を楽しみにしています。(2023年1月)