脊髄髄内動静脈奇形に対する定位放射線治療の論文がadvances in radiation oncology誌に掲載されました(著者:Ruja Vichitvejpaisal、他)
Clinical Outcomes of Fractionated Radiation Therapy for Spinal Intramedullary Arteriovenous Malformations: A Single Institutional Retrospective Review
出版日 2026年5月1日
Ruja Vichitvejpaisal, Kentaro Nishioka, Toshiya Osanai, Motoyuki Iwasaki, Takashi Mori, Yusuke Uchinami, Tomohiko Miyazaki, Fuki Koizumi, Takayuki Hashimoto, Miki Fujimura, Hidefumi Aoyama
advances in radiation oncology
https://doi.org/10.1016/j.adro.2025.101778
脊髄髄内動静脈奇形の標準治療は外科的手術や血管内治療ですが、脊髄の髄内に発生した動静脈奇形に対する手術は侵襲性が高く、血管内治療でも病変のコントロールが困難な場合は定位放射線治療が第3の選択肢となります。しかし脊髄髄内動静脈奇形は稀な疾患であり放射線治療の有用性は確立していないため、当院で脊髄髄内動静脈奇形に対して行った体幹部定位放射線治療(20〜24Gy/4分割)の治療成績を後方視的に検討しました。180日以上経過観察された21例(観察期間中央値 56.4か月)について解析したところ、異常血管(ナイダス)の消失を2例に、縮小を8例に認めました。10例は縮小・増大なくナイダスが残存し、1例はわずかに増大しましたが、最終観察時点までにナイダスからの出血や放射線障害を認めた患者さんはおりませんでした。本検討により、脊髄髄内動静脈奇形に対する定位放射線治療は安全に実施可能で、出血のリスクを低減できることが示唆されました。本論文が患者さんの診療の一助になりましたら幸いです。(西岡健太郎)

