教授からの挨拶

令和元年12月1日付で大学院医学研究院 放射線科学分野 放射線治療学教室教授を拝命いたしました。北大病院では放射線治療科長、陽子線治療センター長を併任し、診療にあたります。どうぞよろしくお願いします。

放射線科学は放射線治療学、画像診断学、IVR、核医学という広い領域を包括する名称です。同領域はこれまで放射線治療学と画像診断学・IVRを担当する放射線医学教室と核医学を担当する核医学教室で構成されておりました。この度、放射線科学を放射線治療学教室と画像診断学教室の二つの教室に再編にすることになり、独立した放射線治療学教室が誕生することになりました。

本学に放射線科教室が設置されたのは1949年であり、今年(2019年)で70年となります。それぞれの時代で、先進的な優れた研究が行われてきました。近年では、脳の定位放射線照射に始まり、肺癌などの動く腫瘍を対象とした体幹部定位放射線照射、複雑な形状の腫瘍に放射線の分布を一致させる照射技術である強度変調放射線治療などの高精度放射線治療に関連する領域において、照射技術に関する研究や臨床研究がさかんに行われてきました。その技術面での成果の結実の一つが陽子線治療センターの開設(2014年)であり、臨床面での結実の一つが転移性脳腫瘍を対象とした全国多施設無作為割り付け臨床試験(JAMA 2006, JAMA Oncol 2015)といえます。これからは放射線医理工学教室と協力し、これまでの流れを踏襲し、さらに発展させていく所存です。特に陽子線治療の臨床面での研究は、当教室にとって大きなミッションと考えています。

当教室には二つの大きな使命があります。その一つは先進的な研究を行い、その結果を世界に発信しつづけていくことであり、もう一つは北海道全域における放射線治療の更なる充実です。いずれにおいても、その鍵となるのは、意欲のある放射線治療医を一人でも多く育てることです。そのためには学部教育が大切であることは言うまでもありません。これから、多くの若者と出会い、共に放射線治療学教室の新たな歴史を作っていくこと、大変楽しみにしています。

2019年12月吉日 青山 英史

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